今回は数検準1級の試験範囲と勉強法についてです。数検準1級の合格のためのおすすめ参考書6選もあげています。
Contents
数検について
数検についてはこちらにまとめています。

数検1級の試験内容
数検1級は提携会場受検・団体受検での実施はありません。
1次試験
60分で7問を解答する試験になります。全問題の70%程度で合格になります。
2次試験
120分の検定試験です。
2題必須、5題から2題選択で、60%程度の正解で合格になります。
数検1級のここが難しい
試験範囲が広い
とにかく試験範囲が広いです。
分野 | 内容 |
---|---|
解析 | 微分法、積分法、基本的な微分方程式、多変数関数(偏微分・重積分)、基本的な複素解析 |
線形代数 | 線形方程式、行列、行列式、線形変換、線形空間、計量線形空間、曲線と曲面、線形計画法、二次形式、固有値、多項式、代数方程式、初等整数論 |
確率統計 | 確率、確率分布、回帰分析、相関係数 |
コンピュータ | 数値解析、アルゴリズムの基礎 |
その他 | 自然科学への数学の応用 など |
上記の分野から出題されます。
1次試験の時間が足りない
1次試験は7問中5問正解すれば合格ですが、(時間的に)難易度が高いです。1問あたり8分程度で回答する必要がありますので、計算力をつけないと厳しいです。
記述式
数検1級はすべて記述式です。1次試験は答えのみですが、2次試験は導出過程も記述しなければならないため、難易度は高いです。
数検1級合格に必要な学習時間
数検1級合格に必要な学習時間ですが、数検準1級レベルについてはほぼ完璧な状態で100時間以上は必要です。数検準1級がぎりぎり合格の人だと200時間程度は見積もったほうがいいと思います。
数検準1級を満点近く取れない場合は準1級レベルをやり直したほうが近道です。
数検1級の合格のためのおすすめ参考書6冊
以下の6冊を購入しましょう。大学数学のテキストをお持ちの方はそちらを学習してもいいと思います。その場合は過去問題集のみあった方が傾向の把握と対策ができます。
過去問題集
日本数学検定協会の過去問題集です。7回分が収録されていて、解説も詳しいです。
テキスト
テキストはそれぞれの分野のものを購入しましょう。
微分積分のテキスト
線形代数のテキスト
確率統計のテキスト
問題集
演習問題は問題を多く解いたほうがいいので下の2冊を解いていきましょう。数を経験することで試験に慣れていきましょう。
数検1級学習法
上記6冊を購入したら以下の流れで学習します。
- 数検準1級までの復習。→(完璧の人は飛ばす)80時間
- テキストで学習。→3 × 20時間 = 60時間
- 演習問題を解く。→ 2 × 20時間 = 40時間
- 過去問題集を解く。→ 20時間
合計学習時間200時間
まずは微積分・線形代数・確率・統計の標準問題が解けるようにしていきましょう。
数検1級微積分の学習ポイント
微積分では以下の内容をマスターしましょう。
- 偏微分
- 全微分
- 多重積分
- 多変数関数の極値・最大最小
数検1級線形代数の学習ポイント
線形代数では以下の内容をマスターしましょう。
- 行列式
- 固有値・固有値
- 線形空間
- 対角化・ジョルダン標準形(n乗の計算)
数検1級確率・統計の学習ポイント
確率・統計では以下の内容をマスターしましょう。
- 順列・組合せ
- 代表的な確率分布
- 平均と分散
- 区間推定
- 仮説検定
ここまでの標準問題が解けるようになったら、微分方程式・複素解析・整数論などの分野も学習していきましょう。
まずは微積分・線形代数・確率・統計の標準問題が解けるように!!
余裕があったら微分方程式・複素解析・整数論などの分野も学習しよう!
まとめ
数検1級の合格は時間がかかります。毎日こつこつと学習していきましょう。